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ミニバスに休みがないなら、僕は「動くのは週5まで」と言っている

土曜も日曜も、練習か試合。平日も週に2〜3日。カレンダーを開くと、空いている週末が年末年始とお盆くらいしかない。家族旅行はもちろん、祖父母の家に顔を出す日も組めない。「一回休ませたい」と思っても、チームの空気を考えると言い出しにくい。そんな保護者の方に向けて書きます。

僕は札幌の3拠点(真駒内・南3条・新琴似)で、100名の子どもたちを見ているバスケットボールスクールのコーチです。バスケ歴は27年になります。

先に言っておくと、僕は子どもたちに「動くのは、多くても週5まで」と言っています。そして、家族の予定で休んだ週のことを聞いた時、「それが一番大事です」と答えました。今日はその2つの場面と、休ませた子に練習で何を言っているかを書きます。

「動くのは週5まで」と、練習のあとに言った

ある日の練習が終わって、迎えに来た保護者の方が体育館の入口に見えた時、僕は帰り支度をしている子にこう言いました。

「明日は練習ないわ。ちょっとしっかり休んで。週に多くても週5だな、動くのは。スクールに来てもいいけど、週6はね。2日間くらいは、ちゃんと休養を取ったほうがいいから」

チームの練習とスクールを掛け持ちしていて、動いている日が多い子でした。だからこそ、僕のほうから「来なくていい日」を言葉にしておきたかったんです。

理由は、体の仕組みの話です。体は、練習しているその瞬間に強くなるのではありません。追い込んで、食べて、寝ている間に、使った筋肉が修復されて、前より少し強くなって戻ってくる。追い込むことと休むことは、セットで一つです。

僕自身、ここで一回、痛い目を見ています。若い頃は「寝ている時間がもったいない」と本気で思っていて、朝練、日中の練習、夜の自主練と詰め込んでいました。ところが、だんだん疲れが抜けなくなり、やればやるほど動きが落ちて、結局ガクッと崩れて長い時間を棒に振りました。

あの時に学んだのは、「頑張る」と「無理する」は全然違う、ということです。だから僕は、子どもに「週5まで」と自分の口で言うようにしています。

「5週目は休みにしました」と聞いた日

練習のあと、保護者の方と話していました。その子は水曜から日曜までどこかで動いていて、火曜にも予定が入る週がある、という生活でした。「めっちゃ動いてるね」と僕も口に出しました。

その流れで、その家庭が月の5週目を休みにしたことを教えてくれました。「家族サービスかな、と思って」と。

僕の答えは、「全然大丈夫です。それが一番いいですね。それが一番大事」でした。

週5で動いている子に必要なのは、6日目の練習より、何もない日です。そしてその何もない日が、家族で過ごす時間になっているなら、それ以上のものはない。

なぜかというと、家族の予定が先に削れていく生活は、どこかで親のほうが先に疲れるからです。親が疲れると、応援する余裕がなくなって、送迎の車の中が静かになる。子どもは、それをちゃんと感じ取ります。「好き」が削れていくのは、練習が足りない時ではなく、家の空気が重くなった時だと僕は思っています。

僕も娘が2人いて、共働きです。習い事の送りは僕、迎えは妻と決めて、やっと回っている。上の子は以前、運動教室にも通っていましたが、家族で回せる量を超えて一度やめました。それで本人の「好き」が減ったとは思っていません。家族で回せる量には限りがあって、それを超えて続けると、続けること自体がしんどくなる。運営する側としても、親としても実感しています。

休ませた子に、僕が練習で言わないこと

休ませたあと、親御さんが一番気にするのは「休んだ分、遅れたと言われないか」だと思います。

僕は、休んだ子に「遅れてるぞ」とは言いません。戻ってきた日は「おかえり。どこ行ってたの?」くらいです。そのあとは、いつも通りに練習に入れます。

怪我で1か月休むことになった子に話した時のことがあります。みんなが練習している横で、自分だけ見ているのはつらい。「取り残されてる感、あるでしょ。わかるよ」と僕も言いました。でも、同時にこうも伝えました。

「怪我して復帰した人って、活躍している人が多いんだよね。休んでいる期間に、ちゃんと考えていたんだな、体幹を鍛えていたんだな、ということが、復帰した時に初めてわかる」

怪我の話ですが、家族の予定で休む1週間も、僕の中では同じです。バスケから離れた時間は、ゼロになる時間ではありません。頭も体も、コートの外で整っています。

技術だけでは、ここは変わりません。週6で練習しても、家で親が疲れて黙っていたら、子どもはコートで思い切り動けない。変えられるのは、練習の量より、休みの取り方と、休んだ時にかける言葉のほうです。

休ませる時に僕が家で使ってほしい言葉は、「今週はこっちを優先しよう」です。サボりだと思わせない言い方であれば、何でもいい。こういう場面の言い方を30個にまとめた『声かけチェックリスト30』を公式LINEで無料で配っています。「休んでいいよ」の代わりに使える言葉も入っています。

チームに「休みます」をどう伝えるか

ここからは、休みをもらう側ではなく、受け取る側のコーチとして書きます。

僕のスクールに「来週、家族の予定で休みます」と連絡が来た時、困ることは一つもありません。むしろ助かるのは、早めに教えてもらえることと、理由が「家族の予定」で済んでいることです。

「休むと試合に出られなくなるのでは」という不安もあると思います。僕はコーチとして、家族の予定で休んだことを理由に、その子の出番を減らすことはありません。少年団やクラブチームには、それぞれの事情や考え方があると思うので、気になる時は「家族の予定で月に1回休むことがありますが、大丈夫ですか」と、先に聞いてみる価値はあります。

休む日を決める時は、子どもにも一言聞いてほしいと思います。「今週末、おばあちゃんの家に行くから練習を休むけど、どう思う?」。行きたいと言うかもしれないし、「やった」と言うかもしれない。どちらでも、一緒に決めた休みのほうが、戻ってきた時の顔がいいです。

よくある質問

Q. 休ませると、癖になりませんか。

A. 家族の予定で月に1回休んだことが癖になった子を、僕は見たことがありません。休み明けに戻ってこなくなる子は、休む前から表情や会話に別のサインが出ていることがほとんどです。休みそのものより、急にやる気がなくなったように見える時のサインのほうを見ています。

Q. 週に何日休ませればいいですか。

A. 僕が子どもに言っているのは「動くのは週5まで、2日は休む」です。ただしこれは医学的な基準ではなく、僕が現場で見てきた目安です。日数より、朝起きられるか、痛いところがないか、表情が重くないか、のほうを見ています。睡眠の記事にも書きましたが、「まず寝る」が土台です。

Q. チームの空気的に、休みますと言い出しにくいです。

A. その空気は、一家庭が言い出すと変わることがあります。同じことを思っている家庭は、たいてい他にもあるからです。当番や送迎の負担も含めて、家庭ごとに続けられる形は違っていいと思っています。当番・送迎がしんどい時の記事に、その考え方を書きました。

まとめ

ミニバスに休みがないと感じた時、僕が言えるのは2つです。動くのは、多くても週5まで。そして、家族の予定で休む週があるなら、それが一番大事。

休みは、練習の反対にあるものではなく、練習の一部です。体は寝ている間に作られて、気持ちは家の空気で保たれる。だから僕は、休んだ子に「遅れてるぞ」とは言わないし、休んだ週のことを「どこ行ってたの?」と聞きます。

バスケを長く好きでいてほしい。そのためには、6日目の練習より、家族で笑って過ごした1日のほうが効く日があります。休む勇気は、親のほうにも必要だと思っています。


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