壁当ては、パスの練習ではなく「もらいに行く」練習
「試合でパスがもらえない」と言った子と一緒に動画を見返したら、「もらえなかった」のではなく「もらいに行けていなかった」。スクールで、本当によくある話です。
壁当ては、それを家で直せる練習です。ただし「壁に当てて取る」だけでは、パスの練習で終わります。取る前に動く。これを足すと、もらいに行く動きの練習になります。
先に正直に書くと、僕はリバウンドネットを使っていません。スクールでは壁と、人でやっています。なので道具の話は「買うなら」の基準だけです。
スクールでやっている「マシンガンパス」の2人版
スクールの練習で、2人組で1分間パスを回し続けるメニューをやっています。約束は「同じ返しを避ける」。胸・バウンド・片手、と毎回変えて、相手が次に何を出すかを目で読む。これを壁でやるのが、家の壁当てです。
1分×3本。壁は人より正直で、当てた強さと角度のまま返ってきます。弱く当てれば弱く返る。だから、試合で使う強さで当てる癖がつきます。
壁当ての3段階
段階を上げるのは、1つ前が「考えずにできる」ようになってからで十分です。
- ① その場でキャッチ:胸の前で両手。1分。強さを変えずに、同じ場所に当て続ける
- ② 動いてキャッチ:当てた瞬間に横へ2歩動いてから取る。これが「もらいに行く」の家版。ボールが戻る前に動く、が全部
- ③ 取ったら前を見る:取った瞬間に壁の一点(本当はリング)を見る。ボールを見ない。取って、見て、次の動作に入る順番を体に入れる
壁の選び方(道具を買う前に)
家の外壁や車庫のシャッターは避けてください。音と傷の問題で、続けられなくなります。公園の壁打ち板か、学校の開放日の体育館の壁がいちばん現実的です。
音のある練習なので、時間は朝。短く、1分×3本で終える。もっとやりたがっても、その日は終わりにして「もっとやりたい」で終わる日を重ねてください。
リバウンドネットを買うなら、見る基準は3つ
壁がない家庭向けに、ボールを跳ね返すネット(リバウンドネット・リターンネット)があります。僕は実物を使っていないので、特定の商品は薦めません。選ぶなら外してほしくない基準だけ書きます。
- ① 角度が変えられる:戻ってくる軌道を変えられないと、②の「動いて取る」が作れない
- ② 屋外で使える素材と、倒れない重さ:庭やベランダで使うなら、風で倒れるものは続かない
- ③ 5号ボールで使える大きさ:サッカー用・小型は、ボールが抜ける・返りが弱い
道具より先に、「ボールを持っていない時間」
バスケでは、一人の選手がボールを持っている時間はごくわずかです。残りの時間に何をするかで、パスが来るかどうかが決まります。壁当ての②は、その時間の練習です。
家でできることは、もう一つあります。試合の動画を親子で見ながら「今、パスをもらいに動いた子はどこにいた?」と探すこと。道具はいりません。
まとめると、壁当ては「取る前に動く」を足して初めて、もらいに行く練習になります。壁は公園の壁打ち板か体育館。買うなら角度・重さ・大きさの3つ。
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よくある質問
マンションで壁当てはできますか?
共用部や部屋の壁は、音と傷で続けられなくなるのでおすすめしません。公園の壁打ち板か、庭・ベランダで使えるリバウンドネットが現実的です。どちらもない場合は、小さいボールのハンドリングと、動画を見ながら「もらいに行く動き」を探す練習に切り替えてください。
パスが弱くて壁から戻ってきません。
壁との距離を短くしてください。1〜2mから始めて、戻ってくる強さで当てられるようになったら少しずつ離れる。強く当てる練習をしたいなら、ボールの空気が足りているかも先に確認してください。抜けたボールは返りが弱いです。
何歳からできますか?
①のその場キャッチは小1からできます。②の「動いて取る」は、ボールを怖がらなくなってからで十分です。顔に当たるのが怖い時期に無理に進めると、壁当て自体を嫌がるようになります。